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子供を寝かそう!

寝かしつけた子供は、ひとつの作品だと思う。

ほっぺを触ったら起きてしまうかもしれないのに、触らずにはいられない。
寝る前は、ずっとグズグズで、親も眠かったりすると、イライラは限界まで達する。
しかし、寝かしつけた瞬間、それは親の芸術作品となる。もう可愛さMAXだ。


0歳児なんかだと、なかなか寝付かない。ホントにいつまでもグズっている。

疲れたカラダに鞭を打ち、そんな子供を抱っこしていると、
だんだん子供のまぶたが重くなっていく様子がわかる。

ここは要注意だ。少しの音にも敏感に反応してしまう。ビニールのシャカシャカ音などもってのほかだ。

峠を過ぎると、子供は腕の中でスヤスヤと眠りこける。
このときの嬉しさは、プロジェクト完遂並みのガッツポーズが出来るほどだが、ぐっとこらえる。

子供が起きるだろうが。

だが最も可愛く思えるのもこのタイミングだ。
とりあえず起きない程度に頬ずりでもしよう。

そして次が難関の布団へのソフトランディングだ。ここを失敗すると、ふりだしに戻ってしまう。


子供のカラダにかかるGを最小限に抑えつつ、しゃがみ込んで、下半身から布団に置く。

安心はできない。
まだ腕に頭が残っている。

ここで本日最大の集中力を傾ける。

頭を軽く支え、ゆっくりと腕を抜き、頭を下ろす。
自分のカラダをゆっくりと起こす。


おめでとう。ここにきて、芸術作品の完成となる。

眺めるもよし、起きないよう、最大の注意を払いつつ、ほっぺで遊ぶもよしだ。



そして、別室でテレビでも見ようとしたとき、
携帯電話の着信音と共に子供の泣き声が。

そんな大切な日常風景だ。